HERBA-S

雑多な記録、ブロメリア/多肉/水辺草/雑草/野草

Vriesea dubia

Vriasea dubia 

↑開花の様子(6月頃)花序の長さは20㎝程.

 

Peru~Ecuador~Columbiaエリアに分布するVriesea.

赤い花序にはっきりと開かない白い花。明るい環境では葉裏が赤紫のバイカラーとなる。雲霧林系のような特別暑さに弱い印象もないが森林に過乾燥生えるようなタイプなので長時間直射日光下や過乾燥に晒すのは避けるべきだろう。

 

小型種だと思うのだが全体に細身で草姿も地味なためか人気はないように思える。

南米業者や観葉植物業者が稀に販売している程度だろうか。

 

↑花アップ

Labeled/ Vriesea dubia

Orthophytum zanonii

Orthophytum zanonii SEL.2009-0095

ブラジル, Espirito-Santo州の有茎Orthophytum。2004年 Elton Leme 記載の新しめな種。

Orthophytum zanonii Leme | Plants of the World Online | Kew Science

 


シルバーのガチガチ硬葉と立ち上がる姿が特徴的でとてもカッコいい。同じブロメリア亜科のCryptanthusの中に有茎になるものがいるが(現在はRokautskyiaになっていたり)、それに似た印象を受ける。黄緑色の花が咲く。

 


管理については多肉植物やDyckiaなどと同じ管理で問題なさそう。自生エリアが暖かい地域なので気温が一桁になる日が出始めたら屋内やハウスに取り込むのが無難です。

増殖を意識した栽培をするならば夏季に腰水管理を行う、水苔植えにする方もいます。

また、発根に時間が掛かり、輸入株などは管理に根気と慣れが必要かもしれません。

 

Tropifroraがセルビーナンバー付の株をリリースしています。国内でもイベントなどで稀に販売されます。

 

サムネ写真がOrthopytum vagansになっていたので再投稿(メモ)

 


Labeled/ Orthophytum zanonii (SEL.2009-0095/TF7591, Espirito-Santo, Brazil)

新版ティランジア・エアプランツ栽培図鑑

新版・ティランジア エアプランツ栽培図鑑 2023/03/22 発売

↑届いた本誌。T. kautskyiが表紙を飾る。

 

ブロメリアやケープバルブ、多肉植物を幅広く取り扱うナーサリー、園芸家として有名なSPECIES NURSERYの藤川史雄氏のチラ本。旧版が2013年に出版され、10年が経過し分類などを刷新した改訂版的形でこの春、出版の運びとなった。

 

大きな変化点としては掲載種を大幅に増やしたこと、自生地紹介の増強、LED栽培法の紹介、属、亜属の改廃を最新に寄せたあたりだろうか。

詳しくは本を見ていただくか、分類に関してはPHYTOTAXA Vol.279 (2016)あたりを参照頂きたい。独立した属、亜属の再分類だけでも文字に起こすのが根気が要りすぎる笑。

 

↑雑にTillandsia subfamily (phytotaxa Vol. 279 No. 1: 13 October 2016)

 

余談:Tillandsia subfamilyに最近Waltillia属という属で2種ほど記載されたらしくとても素晴らしい画像がKEWのサイトで見れる。↓

Waltillia hatschbachii (L.B.Sm. & Read) Leme, Barfuss & Halbritt. | Plants of the World Online | Kew Science

 

日本語のチラ本としては新旧ティランジアハンドブックに続く、Tillandsia Lover、Bromeliads Loverのバイブル本であると言って差支えないと思う。ぜひ多くの方に手に取って頂きたい物理書籍である。

 

ただTillandsia fasciculataの開花画像をやはりもう少し立派なものに差し替えて欲しかったかもしれない。

 

なにはともあれ皆さん奮って購入をお願いします

Amazonリンク

新版・ティランジア エアプランツ栽培図鑑 (アクアライフの本) | 藤川 史雄 |本 | 通販 | Amazon

 

 

 

 

 

Orthophytum conquistense

Orthophytum conquistense

↑冬季、LED直下で育った姿。葉が短く詰まり.紫っぽいストレスカラーを呈している。

 

2007年にElton Lemeが発見した比較的新しい?種.

優しい緑色の草姿が魅力。

自生地はブラジルのBahia州near Vitoria da Conquistaらしいので耐寒性はあまり期待せずしっかり冬は加温した方がよいだろう。

私の栽培している株はMichel's BromeliadsからのものでTropifloraからはSEL番付のものもリリースされている。

 

Vitoria da Conquista

 

↓開花の様子.花弁の白さと苞葉の赤さのコントラストが美しい。

↑遮光がちな環境ではかなり草っぽい見た目になる。

小型(15㎝以下程度)かつ成長も早く、ランナーで容易に増える.花も可愛らしいので草ブロメリア入門にうってつけなのではないだろうか。ちなみに自分の環境ではビビパラ的に増えたことはない。

 

Labeled/ Orthophytum conquistense

Cryptanthus colnagoi

Cryptanthus colnagoi SEL.1997-359A

↑開花の様子。花弁は長さ5㎜程で先端は尖らない。

 

国内で流通する数少ない原種Cryptanthusのひとつ

タイプ産地はブラジル、Bahia州のPotiragua付近。流通するものにはいくつかのバリエーションがあり、赤みを帯びるもの、'Grazilla'という葉幅が比較して広く、長さも短いものなどがある。個人的に'Grazilla'はとても増えやすく、雰囲気もどこか異なるためハイブリッドの可能性もあるのではと思う。

 

SEL.1997-359Aはgreen form とも呼ばれ、日作りしても赤くならずずっと緑を維持する。

↑開花後に子株が吹いている。

 

我が家ではDyckia的に日当たりの良い場所、用土が乾いたらたっぷり水をやる。という管理で元気に成長している。Cryptanthusというと観葉植物的に少し日陰で育てるイメージもあるが日にしっかり当てて作ると思いの外美しくなるものもあるので色々と試す価値はあるだろう。

 

Labeled/ Cryptanthus colnagoi (green form, SEL.1997-359A)

Tillandsia ionantha var. vanhyninngii

Tillandsia ionantha var. vanhyningii

↑11月.気温が下がり、葉が朱く染まり始める.

 

Tillandsia vanhyningiiじゃないよ(2023年年明け時点)この記事を書こうと思ったのも年末にBird Rock Tropicalsのブログでしれっと投稿されたこの記事↓

All Things Tillandsia Blog - BIRD ROCK TROPICALS BLOG

 

2021年にTillandsia vanhyningiiとしてionanthaの変種から種独立がarguedされたのは記憶に新しいですが一度認められて種として独立したのですが、再度検討されて種に上げるのは適当ではない?とのことでionanthaの変種に戻される運びとなったようです。個人的には聞き慣れたionanthaから離れてしまうのが少し悲しかったので戻されるのが少しホッとしたりしなかったり笑

Lacandonia A15, V15, N2, 2021 (unicach.mx)

 

記載は1957年にMulford Fosterがチアパス州Rio Grijalva(グリハルバ川)の石灰岩の崖からとなっています。稀にロカリティが付いて売られることがありますが自生地がRio Grijalvaの上流に位置するSumidero Canyonと言われているのでそもそもが限られたエリア。有茎であるのが特徴で、出回る株の中にはJunboやminorと呼ばれるものもある。


 

 

栽培は易しく乾燥にも放置にもかなり強い印象。夏場の直射日光で少し焼けたような姿になることがあるので夏季は2割程度遮光をかけてもいいかもしれない。

 

↓開花。花色は通常のionanthaと同様に紫。

 

Labeled/ Tillandsia ionantha var. vanhyningii

Aechmea blumenavii

Aechmea blumenavii

↑小型のAechmea。草丈15㎝程度。

 

Aechmea gamosepalaなどに代表される強健、よく開花する、耐寒性がある。などの特徴のある種の多いOrtgiesia亜属に含まれる。自生地はBrazil, Santa Catarinaの標高300-850m、林縁や岩場などと。Aechmea blumenavii Reitz (gbif.org)

↑花アップ。花序の全長は15~20㎝ほど。萼片の下地は濃いピンク?赤?、白いtomentellousが密生する。先端は尖る。花弁は明るい黄色。

栽培は特に気を付けることもなく丈夫なのだが成長が遅くなる(株を細かく分けると殊更)時期というか調子になることがある気がする。

 

Labeled/ Aechmea blimenavii