HERBA-S

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Zoysia macrostachya\Vitex rotundifolia/Glehnia littoralis 塩性湿地・海浜植物について

Zoysia macrostachya オニシバ

大分県の海岸にて

 

塩性湿地と聞いてピンとこない方がほとんどだと思うが、いわゆる砂浜や干潟、マングローブ林などの海水および汽水域の湿地の総称。塩分が存在する分、かなり特殊環境のため植物もそれに適応したものが多くみられる。

 

写真のオニシバはヨシをミニチュア化させたような見た目がかわいい。小穂も大きくまとまりがよい。他のシバ属も見分けられるようになりたいのだが砂浜で見れるオニシバで満足してしまっている節があるのでどこかで勉強したい。

 

以下要らぬ小言)

最近、海浜植物への関心が高まり、浜や河口、磯を歩きまわっているのだがそもそもまともな塩性湿地がとても少ないという現実に直面している。海も川も護岸整備、治水が行き届いているのだ。港湾管理のしやすさや住民の安全に寄与し、地方に雇用やお金の動きを生み出す社会的意義は大きいだろう。ただ護岸整備による湿地の埋め立て、全国各地で河川からの砂浜や河口への砂泥の供給が減ることで、着実に自然の豊かな塩性湿地は減り、海水浴などの利用者の多い浜などは他所から砂をもってきて植物は道路脇の植栽ぐらい、といった貧しい海辺が増えていくとしたら空しすぎはしないか。単なるお気持ちの問題だけでもなく実際に失われる資源や環境がそこにはある。ただ自分は一般人は知る由もない役に立つかも怪しい動植物や環境を重要視し維持せんとする思想側の人間なのでバランスのとれた選択はこれだ!という資格も能力もないが、もっと国や行政、議会、各地の自治の中核団体、人物がインフラ事業や教育における自然科学や環境保全に対するプライオリティを思いきって見直す機会自体は必要ではないだろうか。(河川港湾に限らず)

 

Vitex rotundifolia ハマゴウ

Glehnia littoralis ハマボウフウ