Nuphar submersa
Nuphar submersa
↑栃木県内の限られた流水環境に自生する完全沈水Nuphar
昨年見に行ったっきり何もしていなかったので記録がてら。
とはいえコウホネ属は中々の難敵で自分が特にこれといった確かな識別や分類の話ができない程度の人間なので写真メインで…
コウホネ属は抽水、あるいは浮葉を形成する植物である(流水環境において沈水型となる種あり)というのが一般的な理解だと思うがsubmersaことシモツケコウホネは完全な沈水生活型ということで特異とされている。栃木県内数か所しか自生地確認がされていない。
柱頭盤、葯、全体に赤みを帯びる。
沈水葉。ナガレ(×flumininalis)に比べ葉脈数が少ない、葉柄断面が鈍三角形など形態的差異があるらしい。ナガレを見てみたい。
あれ?水中で撮ると意外と見やすい。
なぜ昨年、突然栃木まで行ったかというと福岡の田舎のため池でベニオグラコウホネらしき大きな群落を見つけ喜んだ勢いでちょうど関東に行く用事がありついでに見に行ったというわけである。推定ベニオグラのため池も来シーズン見に行こう。
Aechmea 'Red Dragon'
Aechmea 'Red Dragon'
A. recurvata系交配のひとつ。コンパクトな部類で秋口から気温が下がり、赤みを帯びてくると殊更美しい。
花の画像をフォルダから見つけられなかったのでまた後日追加しておこうと思うのだが花が特徴的というかrecurvata同士交配の印象を感じず、憶測Quesmea説が私を含めた少なくとも何人かのブロメリアオタクで提唱されている(笑)
BCR Bromeliad Cultivar Register> (bsi.org)
Labeled/Aechmea recurvata 'Red Dragon' BRT.A074
Cryptanthus tereitifolius SEL.2000-0119
Cryptanthus tereitifolius SEL.2000-0119
↑小花のひとつひとつはCryptanthusのなかでは大きいほう?かなり密生するため開ききれていない。
Espirito Santoに自生する匙葉系、細身で繊細な草っぽいが長い葉を支えるべく葉柄や基部はかなり分厚くがっちりしている。栽培管理は通常のCryptanthusと同様で良さそうだ。
Labeled/Cryptanthus tereitifolius SEL.2000-0119/TF8192
Lycolis chinensis
Lycolis chinensis (Mikinori Ogisu, 98010)
黄花系のリコリス、Helleborus thibetanusの再発見などでクリロー、中国の植物の世界では有名な荻巣樹徳氏の採集品として入手したもの。
8月下旬から9月上旬の時分に開花する、柱頭付近が赤っぽく染まるのがアクセントになって美しい。開花後に展開する葉はかなり幅が広くなり充実しれくると3㎝近くなりradiataに見慣れると一見Lycolisに見えないかもしれない。
霜よけくらいはしてやったほうがいいのかもしれないが筆者環境(軒下ベランダ)では
特に保護はしていない。夏場も土が乾ききらないようにする。
Labeled/Lycolis chinensis (Mikinori Ogisu, 98010)
Zoysia macrostachya\Vitex rotundifolia/Glehnia littoralis 塩性湿地・海浜植物について
Zoysia macrostachya オニシバ
↑大分県の海岸にて
塩性湿地と聞いてピンとこない方がほとんどだと思うが、いわゆる砂浜や干潟、マングローブ林などの海水および汽水域の湿地の総称。塩分が存在する分、かなり特殊環境のため植物もそれに適応したものが多くみられる。
写真のオニシバはヨシをミニチュア化させたような見た目がかわいい。小穂も大きくまとまりがよい。他のシバ属も見分けられるようになりたいのだが砂浜で見れるオニシバで満足してしまっている節があるのでどこかで勉強したい。
以下要らぬ小言)
最近、海浜植物への関心が高まり、浜や河口、磯を歩きまわっているのだがそもそもまともな塩性湿地がとても少ないという現実に直面している。海も川も護岸整備、治水が行き届いているのだ。港湾管理のしやすさや住民の安全に寄与し、地方に雇用やお金の動きを生み出す社会的意義は大きいだろう。ただ護岸整備による湿地の埋め立て、全国各地で河川からの砂浜や河口への砂泥の供給が減ることで、着実に自然の豊かな塩性湿地は減り、海水浴などの利用者の多い浜などは他所から砂をもってきて植物は道路脇の植栽ぐらい、といった貧しい海辺が増えていくとしたら空しすぎはしないか。単なるお気持ちの問題だけでもなく実際に失われる資源や環境がそこにはある。ただ自分は一般人は知る由もない役に立つかも怪しい動植物や環境を重要視し維持せんとする思想側の人間なのでバランスのとれた選択はこれだ!という資格も能力もないが、もっと国や行政、議会、各地の自治の中核団体、人物がインフラ事業や教育における自然科学や環境保全に対するプライオリティを思いきって見直す機会自体は必要ではないだろうか。(河川港湾に限らず)
Vitex rotundifolia ハマゴウ
Glehnia littoralis ハマボウフウ
Wallisia cyanea cv. White
Wallisia cyanea cv. White (SEL.1993-0294A)
↑開花直後は花弁の縁に紫が乗る。終盤にかけて色が抜けてより白花っぽくなる。
旧Tillandsia属でハナアナナス、キアネアなどの名称で流通する最も身近なブロメリアの一つ。の白花系品種の一つ。通常は赤紫花苞紫花。
種としての分布はペルー、エクアドル。自生地はあまり標高の高いエリアではないのか培養土や水苔に植えで観葉植物的管理をすると調子が良い。Wallisia属は他にlindeniana, pretiosaなどもあるがcyaneaより少し大型。
↑開花直前。普通のcyaneaにしか見えない。花を見るまでは何をもってWhiteなのか解らなかった。
cyeneaの園芸品種で白花といえば花苞も白く、より完全な白に近いピュアホワイトが近年注目されたが'Roku'(白花苞紫花)の反転カラーのような1993-0294A(赤紫花苞白花)の存在も忘れないでほしい。
Labeled/ Wallisia cyanea cv. White (SEL.1993-0294A)
Dahlia hyb.
Dahlia hyb.
多肉やブロメリアばかり育てているといわゆる草花園芸の感覚が鈍ってとても良くない(手間のかからない楽なもの、あるいは特殊、癖があるものに偏る)ということで今年はいくらか草花を本腰をいれて栽っている。7月になり導入したダリアたちが大体咲き揃ってきたのでご紹介.
'Lumiere' (Yasuji Washizawa/Akita Kokusai Dahlia Park, Japan) FD
小輪だが整った形と絞り咲が目を引く品種.ピンクがかなり濃いが絞りの入り方自体は控えめなので派手すぎないのがよい。今回導入した中で最も早咲きで樹勢も強く、性質も強そうだ。
'華炎' (Koji Washizawa/Akita Kokusai Dahlia Park, Japan) FD(semicactus)
個人的に一番気に入っている品種。花弁が捻じれることで花弁表面のシックな暗色の赤を主としつつ裏面、鮮やかなピンクを弁先チラ見せしてくるのである。美しさの魅せ方が美しすぎる。似た品種に'誘惑'があるがそちらより少し明るい色味で強く花弁が巻くので力強い印象を受ける。俄然こちらが好み。
'Alpen Diamond'(Mcclaren, USA) Collarette
爽やかな初夏の日差しが似合うコラレット咲. 一般的な園芸ダリアは多弁のものが多いのでコラレット咲やシングル咲、オーキッド咲は新鮮で面白いと思う。(どちらかというとより原種寄りな咲き方?)
'Glenplace'(unknown, UK) Pompon
直径4㎝ほどのポンポン咲. 満開でほぼ球体状となり花弁の多さも相まって精巧な工芸品のようだ。吸い込まれるようなワインレッドも魅力。
'神曲' (Koji Washizawa/Akita Kokusai Dahlia Park, Japan) novelty
菊の管物を思わせる細弁が特徴的な花。ダリアとしてはかなり奇抜な花で愛好家に好かれそうな品種だが実際、他の品種に比べ成長は明らかに遅く、ヒョロヒョロと細身で弱い感じなのでそういう点でも愛好家向けかもしれない。
ダリアは完全に門外漢なのでどこまで咲かせられるか不安だったが存外きれいに咲いてくれた。充実した良い球根を手に入れられたおかげだろう。
導入元→秋田国際ダリア園 | 目の前に広がる大自然とダリア (akita-dahlia.jp)
まだ未開花の品種や今回採用した資材や栽培条件については追って記事にしたいと思う。